カタログの作り方|作成の流れやコツ、自作に役立つ情報を紹介
しまうま出版デザイナーより
「カタログの作り方がわからない。何から始めたらいい?」というお悩みを抱えている方に向けて、カタログ作成の流れやコツをまとめました。
自作に役立つテンプレートも紹介するので、デザイン未経験者の方もぜひ参考にしてみてください。
カタログの具体的な作り方の前に、用途や目的、ターゲットを決めてから着手しましょう!その後、記載する情報を整理して、デザインやレイアウトを決めていくとスムーズですよ。
なるほど。でも、デザインやレイアウトを決めるのにもセンスが必要そうで不安です...
カタログに限らず作り方のコツを押さえると方向性が定めやすくなりますよ。デザイン未経験者の方でも簡単に作成できるテンプレートもありますのでご紹介しますね!
カタログの種類
カタログは用途に応じて大きく以下の3つに分けられます。自社に必要なカタログはどのタイプか、それぞれの特徴を把握したうえで決定しましょう。
- 営業用カタログ
- 業務販売用カタログ
- 通販カタログ
営業用のもの
営業用のカタログは、主に顧客へ営業する際に使われます。展示会やショールームなどでよく目にするタイプです。新規取引先の獲得を目的としているため、作成時には自社の商品やサービスの魅力が読み手にしっかり伝わるようなデザインの工夫が必要です。
業務販売用のもの
業務販売用のカタログは、取引先が発注しやすいように自社の商品やサービスをまとめたものです。営業用カタログと同じくBtoBの場面で使われます。顧客が商品を注文する際に参考にするので、金額や品番、注文コードなどが中心に記載されています。こちらは営業用のものと比べてデザイン面にあまり力を入れるよりかは、注文に必要な情報が分かりやすく掲載されていることが重要です。
通販用のもの
今までの2種類が主にBtoBで利用されるのに対し、通販用のカタログはBtoCで使われます。通販カタログはインターネットが普及していない時代からあり、雑誌を読む感覚で楽しみながら商品を選べるのが魅力です。最近はWebや通販アプリなどに代替が進み、本の形で届けられることも減ってきていますが、手に取れる本の形で定期的に消費者に送ることで、自社のアピールにつなげることもできます。
カタログの作り方
カタログを作成する際は、方向性の検討や記載する情報の整理など、下準備が欠かせません。ここからは、カタログの具体的な作り方の流れを順番に紹介します。
1:ポイントをおさえて方向性を考える
まずは、以下のようなポイントを検討してカタログの方向性を定めていきましょう。
- 作成目的
- 用途
- ターゲット
- 仕様(製本方法や加工)
これらをはっきりさせておくことで、カタログに記載すべき情報や、デザインのテイストが検討しやすくなります。
たとえば、新規顧客の獲得が目的なら、訴求したい商品やサービスの特徴を中心に記載し、魅力を存分に伝えるべきです。注文時に見てもらうカタログであれば、金額や納期など顧客が発注に伴って知りたい情報を入れる必要があります。
また、営業用として持ち運ぶカタログを作る場合は、なるべく情報を絞り込んでコンパクトなサイズに仕上げたほうが良いでしょう。カタログ作成において情報の取捨選択は悩みやすいポイントなので、準備段階で作成目的や用途といったポイントを明らかにすることを意識しましょう。
2:情報を整理する
カタログの方向性が決まったら、記載する情報を整理します。たとえば「どの商品を載せるか」「商品ごとの情報はどのくらいのボリュームにするか」といったことを決めましょう。
ここでのポイントは、あれもこれもと情報を詰め込まないことです。情報が多すぎると本当に伝えたいことが埋もれてしまい、読みにくさにもつながります。「読み手に必要な情報か」を確認しながら、選定を進めましょう。
3:デザインやレイアウトを考える
次に選定した情報をもとに、デザインの方向性やおおよそのレイアウトを考えます。カタログのデザインを決める際は、ターゲットをイメージしながら、カラーやテイストを決めます。自社のイメージカラーや読者に与えたい印象も、デザイン決めの参考になるでしょう。
レイアウトは「商品説明や写真をどのように配置するか」「1ページごとにいくつ商品を紹介するか」などを中心に検討します。
4:原稿作成や写真撮影をする
デザインやレイアウトが決まったら、会社や商品の説明をまとめた原稿を作成し、必要に応じて写真を準備します。レイアウトを決める段階で、必要な写真の枚数を話し合っておきましょう。写真はカタログの印象を左右する重要な要素なので、ベストなものを選べるように何パターンか撮影するのがおすすめです。
5:印刷用データを作成する
あらかじめ決めておいたデザインやレイアウトに沿って、作成した原稿と選定した写真を印刷用データに落とし込みます。できあがったら「誤字脱字がないか」「改善すべき箇所はないか」などを確認します。改善点の見落としを防ぐために、作成したデータはなるべく複数人でチェックしましょう。
6:印刷・製本する
最後に完成したデータを、印刷会社に入稿し、印刷・製本を依頼します。最後にもう一度、作成した入稿データに誤りがないかを丁寧に確認しましょう。
しまうま出版で依頼する場合は、カタログのサイズやページ数などの基本的な仕様を指定し、作成したデータを画像化してアップロードするだけで完了です。質のよいカタログを効率的に作成したい方は、ぜひ利用を検討してみてください。
カタログを作成する際のコツ
次にカタログを作成する際のコツを紹介します。読者にとって読みやすく、自社の商品の魅力が伝わるカタログを完成させるために、ぜひ参考にしてみてください。
カタログのターゲットを再確認する
読み手に伝わるカタログを作るには、ターゲットの絞り込みが大切です。
BtoBでは、製造業や建築業などの「業界」、総務や専門職などの「職種」を中心に絞ります。BtoCなら想定される読み手の「年齢」や「性別」、「職業」などを細かく決めましょう。
ターゲットを再確認することで、使用すべき文章やデザインが決めやすくなり、カタログの作成が進めやすくなるとともに、読み手にとっても見やすいカタログに仕上げられます。
競合他社のカタログを調査する
競合他社のカタログを調査すると、差別化につながるポイントや不足している情報が見えてきます。
顧客は自社のカタログと競合他社のカタログの両方を見て、商品を比較します。そのため、顧客の目を惹き、商品購入へつなげるためにどうするべきかを分析することが大切です。
他社のカタログを見ながら、似たデザインにならないように注意しつつ、自社の優位性がアピールできる仕上がりを目指しましょう。
顧客目線を持って作成する
カタログはあくまでも顧客に見てもらうために作成します。作り手のこだわりで、奇抜なデザインにしたり、情報を載せすぎたりすると、読みにくくなってしまいます。常に顧客目線を持ち、情報量やレイアウト、余白に配慮した読みやすいカタログに仕上げることを優先させましょう。
カタログの自作にはテンプレートの利用がおすすめ
カタログの自作に不安を抱えている方は、テンプレートの利用を検討しましょう。たとえば、デザイン用のアプリの一つ「Adobe Express」であれば、カタログのテンプレートが無料で使えます。デザインの知識やスキルがなく、クリエイティブソフトを使うことが難しいような人でも、簡単におしゃれなカタログが作成できます。他にも簡単にデザインを作成する事ができるサービスなどはたくさんありますので、自身にあったものを選んで作成しましょう。もちろん、使い慣れている場合は無理に新しいソフトなどを使わなくても、Wordなどを用いて作成しても大丈夫です。
まとめ
カタログ作成は用途や目的、ターゲットを決めてから着手しましょう。作成時には、競合他社のカタログを調査し、顧客目線を持ってデザインやレイアウトを決めることが重要です。デザインやレイアウトに不安を感じている方は、テンプレートの利用も検討しましょう。
自社で営業用のカタログを作りたいのですが、初めてなので作り方が分かりません。何から始めたら良いでしょうか。