文集の作り方5ステップ|おすすめの製本方法や注意点、テンプレートをご紹介
しまうま出版デザイナーより
「卒業文集を作りたいけれど、作り方がわからない」と悩んでいる方に向けて、文集の作り方を紹介します。文集におすすめのサイズや製本方法、作成時の注意点もまとめています。生徒も満足するような文集に仕上げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
卒業文集を作成する際は、作文のテーマや個人ページなどの構成を先に決めることが多いです。そのあとに作文を書いたりレイアウトやデザインを決めたりします。
そうなんですね!文集を作るうえでなにか気をつけるべき点はありますか?
はい!いくつか注意点があるので、詳しい文集の作り方とあわせて紹介しますね。文集の作成に使えるテンプレートも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
文集の作り方5ステップ
文集には学級文集や卒業文集などがあり、「成長や思い出を文章として記録する」「ほかの生徒の考えに触れる機会をつくる」といった目的があります。まずは、卒業文集を例に以下の5つのステップに分けて作り方を紹介します。
- テーマを決める
- 構成を決める
- 原稿を書く
- レイアウトとデザインを決める
- 印刷・製本する
それぞれ詳しく見ていきましょう
1:テーマを決める
まずは、卒業文集のメインとなる作文のテーマを決めます。基本的に作文の内容は生徒が自由に書きますが、筆が進まない場合はテーマを提供することもひとつの手段です。小学校の卒業文集の場合、具体的には以下のテーマが多く見られます。
- 小学校の思い出
- 小学校で頑張ったこと
- 小学校で学んだこと
- 中学校の目標
- 将来の夢
- 自分の宝物
作文のテーマが定まっていないと、まとまりのない文章になりやすく、言いたいことがわかりにくくなってしまいます。生徒が見返したときに「文章が読みにくいな…」と感じてしまわないように、テーマはひとつに絞るようアドバイスをしてあげましょう。
2:構成を決める
次に文集の構成を決めます。作文以外に誕生日や好きなもの、将来の夢などを書く個人ページや、〇〇ランキングのようなページを設けるかを検討しましょう。文集の最後のページに寄せ書きができる欄を作る場合もあります。迷ったときは過去の卒業文集を参考にすると良いでしょう。
3:原稿を書く
作文のテーマや文集の構成が決まったら、原稿を書く段階に移ります。個人ページなどの作成は一般的にはスムーズに進みますが、作文は何を書くべきか悩む生徒が多いでしょう。なるべくクラスで一緒に作文を書く時間を確保して、生徒が見返したときに「しっかり書けばよかった…」と後悔しないようにサポートすることが大切です。
4:レイアウトとデザインを決める
次はレイアウトとデザインを決める工程です。原稿の作成に取り掛かっている間に、同時進行でレイアウトやデザインを決めておきましょう。
事前に考えた構成をもとにさらに詳しいレイアウトを考えます。たとえば、前半に作文をまとめるのか、名前順に作文と個人ページを交互に並べるのかなどを決めます。表紙のデザインは、絵が得意な生徒に書いてもらったり、先生の方でCanvaなどのデザインツールを使ったりして作成することが多いです。
5:印刷・製本する
作文や個人ページ、表紙が完成したら印刷と製本をします。印刷会社に依頼すれば上質な仕上がりになるでしょう。これから先、何年も保管する卒業文集なので、耐久性の優れた文集になるように印刷会社へ依頼するのもひとつの手段です。
文集に人気のサイズ
文集に人気のサイズは、A4(210×297mm)またはB5(182×257mm)です。A4は印刷で最も使われるサイズのひとつであり、読みやすさと持ち運びやすさの両方を兼ね備えています。B5はA4をひと回り小さくしたサイズで、より持ち運びに適しています。
文集におすすめの製本方法
文集はページが多くなりやすいので、耐久性の高い無線綴じがおすすめです。無線綴じとは、用紙を1枚ずつ順番に重ね、背の部分に接着剤をつけて綴じる方法です。
自作する場合は、ホチキスを用いる中綴じを採用することが多いですが、無線綴じよりも強度が劣るデメリットがあります。また、ページ数が多すぎると綴じられない製本方法なので、文集には無線綴じを推奨しています。
しまうま出版では無線綴じを採用しているので、強度の高い文集に仕上げたい場合は、ぜひ利用を検討してみてください。
文集を作る際の注意点
文集を作る際は、いくつか押さえておきたい注意点があります。注意点を確認し、先生も生徒も納得のいくような文集に仕上げましょう。
早めに作成に取り掛かる
1つ目の注意点は、文集の作成には早めに取り掛かることです。3月の卒業・卒園シーズンに向けて、余裕を持ったスケジュールを立てることを意識しましょう。慌てて作成してしまうと、クオリティが下がる可能性があります。
具体的には、9~10月あたりの秋ごろから始めるのがベストです。印刷会社に依頼する際は、印刷と製本にどのくらい時間がかかるかも確認したうえで、完成予定日から逆算してスケジュールを立てましょう。
生徒が書きやすいよう工夫する
2つ目の注意点は、生徒が書きやすいように工夫することです。先述したとおり、文集には成長や思い出を記録したり、他の生徒の考えに触れる機会を作ったりする目的があります。このような文集の目的を知れば、作る際のモチベーションが上がるかもしれません。
大人になったときに見返したり、他の生徒からも見られたりする可能性を伝え、意欲をもって取り組んでもらえるように声をかけましょう。また自分の考えを文字にするのが苦手な生徒も多いはずなので、作文のコツやネタ出しのアドバイスを提供してあげるのも大切です。
提出期限を守るように呼びかける
3つ目の注意点は、提出期限を守るように呼びかけることです。まずは、提出が遅れる可能性を考慮し、余裕をもって提出期限を設けましょう。数日間で仕上がるものではないので、生徒が納得のいく作文を書けるように、じっくり時間を作ってあげることが大切です。
また提出期限が近づいてきたら再度アナウンスをします。生徒のなかには提出期限を守ることが苦手な子もいます。このときも締め切り間際に呼びかけるのではなく、最低でも3~4日前に伝えることを意識しましょう。
文集の作成に使えるテンプレート
文集の作成でデザインに悩みやすいのは、誕生日などを書くような個人ページです。個人ページのデザインに悩んでいる場合は「PowerPoint」のテンプレートを使うと、効率的に作成できます。PowerPointのテンプレートは事前にレイアウトされているので、画像や文章を挿入するだけで簡単に文集を作成可能です。気になる方は、チェックしてみてください。
まとめ
文集には学級文集や卒業文集などがあり、「成長や思い出を文章として記録する」「ほかの生徒の考えに触れる機会をつくる」といった目的があります。作文のテーマや文集の構成を先に決めると作成がスムーズに進みます。
また文集は生徒にとって一生残る大切なものになるので、早めに作成に取り掛かったり生徒が書きやすいように工夫したりすることが望ましいです。
しまうま出版では無線綴じを採用していますので、耐久性の高い文集を作成したい方は、ぜひ利用を検討してみてください。
小学校の教員なのですが、卒業文集をどのような手順で進めればいいのかわかりません。文集の作り方を教えてください!