同人誌の部数はどう決める?6つの判断軸と失敗しないための考え方
しまうま出版デザイナーより
「同人誌の部数はどう決めたら良い?」とお悩みの方に向けて、部数を決める判断軸や印刷方法、注意点を詳しくお伝えします。なるべく失敗しないように同人誌を販売したい方や、初めて同人誌を作成される方はぜひ参考にしてみてください。
同人誌の部数は事前のアンケートや販売会の条件によって決めましょう。基準をまとめてお伝えしますね。
わかりました。あとは印刷しすぎて売れ残らないかも心配です。
たくさん販売するためのアイデアも紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
同人誌の部数はどのくらいが良い?
同人誌の販売では、初心者なら少なめに印刷するのが良いと言われています。はじめのうちは数冊から10部ほど売れれば御の字なので、最初から数十部単位で印刷するのは控えたほうが良いでしょう。同人誌の制作や販売経験を重ねて、慣れてきたら徐々に部数を増やしていくのが失敗しないコツです。
同人誌の印刷方法
同人誌の印刷方法にはオンデマンド印刷とオフセット印刷の2種類があります。2つの印刷方法の違いをチェックしておきましょう。
オンデマンド印刷
オンデマンド印刷は、データをもとに版を作らず印刷する手法です。少ない部数から発注が可能で、10冊から数十冊ほどの部数を印刷するのが一般的です。
オフセット印刷
オフセット印刷は、データから版を作って印刷する手法です。大量に印刷することが可能なので、数百冊規模の同人誌制作におすすめと言われています。
同人誌の部数を決める6つの判断軸
同人誌の部数は感覚ではなく、事前に調査した上である程度条件を踏まえて決めましょう。そのためには、アンケートを実施することやジャンルの需要を考えることなどが必要です。計6つの判断軸をそれぞれ見てみましょう。
1:アンケートを実施する
1つ目はアンケートを実施して反応を見ることです。SNSや同人誌の交流サイトなどを使用して、出版した同人誌を買ってもらえるか調査しましょう。特にTwitterにはアンケート機能があるので、ワンクリックで手軽にユーザーの反応を見られます。
2:フォロワー数から逆算する
2つ目はSNSのフォロワー数です。日頃から同人誌のアカウントを運用していると、同じような属性の方がフォローしてくれます。その中の数パーセントから10パーセントほどの人数を部数の目安にすると、売れ残るリスクを低減できます。
3:ジャンルの需要を考える
3つ目はジャンルの需要を考えることです。恋愛やバトル系などの定番ジャンルや、流行っているジャンルなら予想よりも売れやすい可能性があります。
一方で、あまり広く知られていないマイナーなジャンルなら、少なめに用意したほうが良いかもしれません。同人誌のホームページや販売会のサイトに目を通して、ジャンルの人気度をチェックしてみてください。
4:予算内におさまる範囲にする
4つ目は、予算内におさまる範囲にすることです。同人誌を印刷するときは、基本的に印刷費用がかかります。自分で印刷する場合は、物品の用意にも経費がかかるでしょう。したがって、ご自身の予算内におさまる範囲で印刷できる部数を、あらかじめ計算しておくことが大切です。
5:オフラインの場合は販売会当日の配置を考える
5つ目は、販売会当日の配置を考えることです。オフラインの販売会ではたくさんのブースが出店されています。そのため、お客さんから見て手前の方にあるブースであれば、目につく可能性が高まるでしょう。
しかし、ブースの配置が奥の方であったり目につきにくかったりする場合は、思ったほど売れないかもしれません。場所によって売れ行きは大きく変わるため、配置も考慮しておきたいところです。
6:販売会の種類を考える
6つ目は、販売会の種類を考えることです。たとえば、コミックマーケットであれば出品するサークルの種類が多く、たくさんの人が訪れます。しかし、他のサークルに埋もれてしまうことも十分考えられるので、一概に「コミケなら同人誌がよく売れる」とは言えません。
一方で、特定のジャンルのみのオンリーイベントであれば、そのジャンルに興味がある人が訪れるので、コミックマーケットより多く売れる可能性があります。販売会の種類によって売れ行きは左右されますので、ご自身の同人誌のジャンルから部数を検討しましょう。
同人誌の部数を決めるときの注意点
同人誌の部数を決めるときは、判断軸に基づいて作りすぎに注意することや、価格の相場をリサーチすることが欠かせません。2つの注意点についてそれぞれ詳しく解説します。
作りすぎに注意する
1つ目は、作りすぎに注意することです。仮に同人誌が売れ残ったら、在庫の管理や持ち帰るのに苦労することになります。特に最初の同人誌販売では、数冊売れれば御の字であるため、見通しが立たない場合は10部程度が望ましいでしょう。
しまうま出版では1冊から印刷可能なため、初めて同人誌を印刷する際にうってつけです。この機会にぜひご利用ください。
価格の相場をリサーチする
2つ目は、価格の相場をリサーチすることです。SNSや同人誌サイトを見て、同じジャンルの同人誌の価格を調べてみましょう。価格が相場と大きく乖離していると「高すぎるな」「安すぎる。人気がないのかな?」と思われてしまうこともあるので、注意してください。
また二次創作では「なるべく利益を出さない」という暗黙のルールがあります。大きな利益を出すとトラブルになる恐れがあるので、あくまでも業界のルールに従いつつ適切な値付けをしましょう。
同人誌をたくさん売るためのアイデア
同人誌をたくさん売るためには、事前に宣伝活動を行うことやブースの見た目に力を入れることなどが効果的です。それぞれのアイデアを見てみましょう。
事前に宣伝活動を行う
1つ目のアイデアは、事前に宣伝活動を行うことです。pixivのような作品公開サイトやSNSを使えば集客が見込めます。興味を持ってくれた方とオンラインで交流すると、口コミが広まる可能性もあるでしょう。複数の媒体を活用して集客活動に力を入れるのも、一つの手です。
販売ブースの見た目に力を入れる
2つ目は販売ブースの見た目に力を入れることです。値札や作品の説明は、わかりやすくしましょう。初心者らしさが出てしまうので、手書きで作るのはおすすめしません。デザインソフトを使用して、目をひくポスターを作るのも宣伝効果があります。
整った販売ブースを作る
3つ目は整った販売ブースを作ることです。 自分たち用のお菓子や飲み物を、作品と並べて置かないようにしましょう。
またお客さんに関心を持ってもらえるよう、なるべく作品を横に並べてたくさんあるように演出するのもおすすめです。数冊のみだと立ち読みしにくいので、なるべく多く見せるような配置を心がけましょう。
まとめ
同人誌の部数は、あらかじめアンケートや販売会の条件などを考慮して決めることが大切です。最初のうちは少しでも売れれば十分な結果と言えますので、迷ったら数冊から10部ほどがちょうど良いでしょう。
しまうま出版では、同人誌を1冊から作れるサービスを提供しています。はじめての印刷にぜひご利用ください。
初めて同人誌即売会に参加するのですが、同人誌の部数はどのくらいが良いですか?初心者なのでよくわかりません。