同人誌のコピー本を作るメリット・デメリット
しまうま出版デザイナーより
同人誌のコピー本を作りたい方に向けて、作る際のメリットや実際の綴じ方について紹介します。あわせて3ステップで作る方法やおしゃれに仕上げるコツも解説。これから制作される方はぜひ参考にしてみてください!
同人誌のコピー本は制作のハードルが低く、初めての同人誌制作におすすめです。一方で手間がかかることや、制作できる部数が限られる点がネックですね。
ありがとうございます。せっかくならおしゃれなコピー本にしたいのですが、どうしたらいいでしょうか?
表紙や利用する素材に力を入れるのがおすすめです。作り方とあわせて、おしゃれに仕上げるコツも紹介しますね。
同人誌のコピー本とは
同人誌のコピー本とは、専門業者に依頼せずに自分でコピーして作る本のことです。専用のホチキスを使うので40ページほどが限度となり、ボリュームが多い同人誌には向きません。
初めての同人誌作りで制作費用をかけられないときや、ページ数が少ない同人誌を作る際にはコピー本にするといいでしょう。
同人誌のコピー本を作るメリット
同人誌のコピー本を作るメリットは、初めての同人誌制作に向いていること、制作費用が安いことなどが挙げられます。それぞれのメリットを詳しく解説します。
初めての同人誌制作におすすめ
コピー本は初めての同人誌制作に向いています。コピー本なら少部数でも自分で綴じられて、販売部数の目安がわからなくても作りやすいからです。初めて同人誌を作る方や、まずは販売してみたいという方は、専門業者を使わずに自分でコピー本を作るのがおすすめです。
同人誌制作にかかる費用が安い
制作にかかる費用を安く抑えられるメリットもあります。ホチキスなどの備品を準備して自分で手を動かせばいいので、業者への外注費は必要ありません。
制作に充てられる時間の自由度が高い
コピー本であれば、制作に充てられる時間の自由度が高まります。自身で原稿データを作成し、印刷を専門業者に依頼すると、どうしても一定の時間がかかってしまいます。一方、コピー本の場合は印刷から先の工程を制作するのは自分自身なのでスピーディーに完了させることも可能です。自分の裁量やスケジュールで制作を進められるため、時間の縛りによるストレスを低減できるでしょう。
同人誌のコピー本を作るデメリット
同人誌のコピー本を作るデメリットは、作業の手間がかかることや市販されているようなクオリティにはならないことなどです。デメリットもそれぞれ見ていきましょう。
印刷や綴じる作業の手間がかかる
コピー本は自分で作業をするため、どうしても印刷や綴じる作業の手間がかかります。部数が多ければそれだけ時間も必要になるので、忙しく感じることもあるでしょう。外注しないので費用は安く済みますが、その分だけ手間がかかる点には注意が必要です。
市販されているようなクオリティにはならない
コピー本を作る際は、市販されているようなクオリティにならない点には注意しましょう。お店に並んでいるような商品のクオリティを求めるのであれば、専門業者に頼んだほうがイメージに近い仕上がりになります。
制作できる部数が限られる
コピー本は手作業で作ることになるので、制作できる部数が限られます。10部前後や、多くても数十部ほどと考えておきましょう。それ以上になる場合は作業量が多くなり負担がかかるため、専門業者にお願いするのがおすすめです。
同人誌のコピー本の綴じ方
同人誌のコピー本の綴じ方は主に中綴じ、袋綴じ、平綴じの3つがあります。それぞれの作り方での特徴を詳しくまとめました。
中綴じ
中綴じは、両面コピーした用紙を重ねて、中心を折ってからホチキスで綴じる方法です。ページの内側まで開きやすく、同人誌や冊子によく使われています。紙の順番には注意が必要ですが、プリンターの設定で「小冊子」を選べるのであれば、比較的簡単に制作できるでしょう。
袋綴じ
袋綴じは片面にコピーした用紙を重ねて、印刷したページが見えるように折ってからホチキスで綴じる方法です。シンプルで簡単な綴じ方なので、初めての方でも取り組みやすい綴じ方と言えます。
平綴じ
平綴じは、本の背側から5mm程度のところをホチキスで綴じる製本方法です。作業工程がシンプルで製本の難易度が低い点が特徴で、ページ数によっては家庭用のホチキスを使って簡単に製本できます。簡易的な冊子に使用されることが多く、平綴じも初心者におすすめの綴じ方です。
中綴じで作る同人誌のコピー本の作り方
ここまで紹介してきた同人誌のコピー本ですが、中綴じでの作り方を3つのステップで紹介します。これから制作される方は、以下の手順を参考にしてみてください。
1:コピー本の作成に必要なものを準備する
まずはコピー本を作るにあたって必要なものをそろえましょう。コピー機と原稿、中綴じできるホチキスを準備します。コピー機は家庭用のものでも構いませんが、レーザープリンターがあると高品質に仕上がります。必要であればコンビニのプリンターなどを利用しましょう。
2:コピーした原稿を折る
次にコピーした原稿を重ねて中心で折ります。ページの並びが間違っていないか、綴じる前に一度確認しましょう。
3:ホチキスで中綴じにして本にする
最後にホチキスを使って中綴じにします。一般的なホチキスを使うときには、下に段ボールなどの緩衝材を入れてから力を入れると、針をまっすぐ刺しやすくなります。
ホチキスの針の大きさによっては、ページ数が多いと綴じきれない場合があるかもしれません。その場合はより大きい針が必要になるので、あらかじめ綴じることができるページ数と針の大きさを確認しておくと安心です。
同人誌のコピー本をおしゃれに仕上げるコツ
同人誌のコピー本は、市販のものと比べると手作り感が出てしまいクオリティが劣っているように見えてしまうものです。おしゃれに仕上げるためには、表紙の制作や素材に力を入れましょう。おしゃれに仕上げるコツをそれぞれ紹介します。
表紙の制作に力を入れる
同人誌のコピー本をおしゃれに仕上げるためには、表紙の制作に力を入れましょう。たとえばラミネーターを使うと、一般的な用紙と比べて一味違う見た目になります。表紙だけ印刷できる会社もあるので、部分的に外注してコピーするのもひとつの手段です。
紙や素材に力を入れる
紙や素材に力を入れることも、同人誌のコピー本をおしゃれに見せる効果があります。たとえばトレーシングペーパーを使ってアレンジをしたり、特殊紙を使ったりといった工夫をしてもいいでしょう。文具屋さんに行けばこれらの素材は購入できるので、ご自身の同人誌に合いそうな素材を取り入れてみてください。
まとめ
同人誌のコピー本は、初期費用を抑えて少部数で作りたい方にぴったりです。綴じ方や工夫次第で、オフセット本のようにおしゃれに見せることもできます。
しまうま出版では、初めてでも簡単に無線とじでの製本ができます。1冊から印刷できるので、まずは試してみたいという方でもお気軽にご利用ください。
同人誌のコピー本を作ろうと思っています。作り方を知りたいのですが、コピー本のメリット・デメリットも把握しておきたいです。