コミック紙とは?特徴や他の用紙との違いを解説
しまうま出版デザイナーより
しまうま出版のデザイナーが「コミック紙とは?他の用紙との違いは?」と疑問をお持ちの方に向けて、コミック紙の特徴や他の用紙との違いをまとめました。漫画や同人誌に使うときの他の用紙との棲み分けや、よくある質問もまとめているのでぜひ参考にしてください。
漫画の本文によく見られる、ざらざらした質感の用紙ですね。
他の用紙との違いも詳しく教えてもらえますか?
もちろんです!コミック紙の特徴を中心に、他の用紙との違いもご紹介しますね。
コミック紙とは
コミック紙とは、漫画の本文によく見られる、ざらざらした質感の用紙です。上質紙に比べて重量はあるものの、手に取ると軽く感じられます。
コミック紙の特徴は、インクの乾きが早いことです。インクがにじむようなトラブルを避けやすいので、イメージ通りの仕上がりになりやすい点も特徴といえるでしょう。
したがって、コミック紙はインクをたくさん使うようなコミックや同人誌に使われることが多いです。しまうま出版でも、漫画の印刷・製本にコミック紙を使用しています。
他の主な用紙との違い
印刷用紙にはさまざまな種類があり、細かい違いまでは把握できていないという方も多いのではないでしょうか。ここではコミック紙の他に、上質紙、コート紙、マット紙、光沢紙について触れていきます。それぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
上質紙
上質紙は、表面が塗工されていない用紙を指します。光沢はなく、シンプルでつるつるとした見た目が特徴で、コミック紙に比べるとインクは乾きにくいです。はがきや名刺などによく使われています。
コート紙
コート紙は、紙の表面をコート剤でコーティングした用紙です。なめらかで色が鮮やかに出るので、写真やイラストが入っている作品に向いています。コート紙はチラシやフライヤー、パンフレットなどに見られることが多いです。
マット紙
マット紙は、ツヤ消しのコーティングをした用紙です。さらりとした質感で、マットコート紙とも呼ばれています。マット紙も色を鮮やかに見せられるので、色の数が多い作品におすすめです。マット紙は、特にカタログや冊子、診察券などによく見られます。
光沢紙
光沢紙は、ツヤ出しのコーティング加工が施された用紙で、高級感や光沢のある質感を求める場合に適しています。コミック紙とは質感が全く異なり、見た目や触り心地も異なります。主に、写真用として使用されたり、電車の車内広告に使われたりすることが多いです。
漫画や同人誌におすすめの用紙
用紙にはさまざまな種類がありますが、漫画や同人誌に向いているのはコート紙とコミック紙です。コート紙は表紙、コミック紙は本文におすすめです。
表紙:コート紙
表紙におすすめなのはコート紙です。特性上、色の違いや繊細なタッチを表現しやすく、フルカラー印刷に向いています。表紙は同人誌や漫画の「顔」となるため、第一印象で惹きつけることが重要です。そのため、本文とは違う用紙を使用するのが望ましいでしょう。
本文:コミック紙
本文にはコミック紙がおすすめです。コミック紙ならインクが乾きやすいため、印刷がしやすく、イメージ通りの仕上がりになりやすいでしょう。また、文字が見やすい点も大きな特徴で、コミック紙を使えば読者の読みやすさ向上にもつながります。
たとえば、本文はコミック紙にして、表紙にコート紙を利用すると、本格的な作品に仕上がるでしょう。
コミック紙に関するよくある質問
初めて同人誌や漫画を制作される方は、コミック紙を使うにあたってさまざまな疑問が出てくるでしょう。ここからはコミック紙に関するよくある質問に回答します。
クオリティの高い漫画や同人誌を作るコツは?
クオリティを高めるには、巻きカバーや表紙の加工をするのがおすすめです。巻きカバーがあればプロのような作品により近づけるでしょう。表紙と巻きカバーのデザインを変えて、アレンジしてみても面白いかもしれません。
また、表紙の加工もポイントです。たとえばPP加工を施すと、ツヤが出て高級感が増し、キズや汚損にも強くなります。
しまうま出版ではこのようなオプションを用意しているので、印刷時に注文いただければより本格的な仕上がりになるでしょう。
コミック紙は何色がいい?
コミック紙には主にホワイトとクリームの2色があります。一般的な漫画や同人誌にはホワイトが多いので、メジャーなほうを選ぶのであればホワイトがおすすめです。
ただし、落ち着いたイメージにしたいならクリームを選んでも問題ありません。ご自身の好みや作風に合わせて適切な色を選びましょう。
コミック紙は劣化しやすい?
コミック紙は紫外線に弱く、日差しに長時間あたると黄ばみやすくなります。また、湿気などにより害虫が出てしまうこともありますので、保管には注意が必要です。
劣化を防止するには、漫画や同人誌を置く本棚は窓際に設置しないようにしましょう。また、害虫被害を避けるためには、適度に部屋の空気を入れ換えて換気をすることが大切です。
まとめ
コミック紙は、同人誌や漫画の本文に最適な用紙です。インクが乾きやすく、文字が読みやすいという特徴があるので、ご自身の作品を制作する際に利用を検討してみてはいかがでしょうか。
しまうま出版では、コミック紙を使った漫画の印刷・製本が可能です。仕様や簡易見積もりはトップページからご確認いただけますので、この機会にぜひご活用ください。
漫画の印刷用紙を検討しているときにコミック紙という用紙の存在を知ったのですが、コミック紙とは何ですか?